睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは眠っている間に呼吸が止まる病気です。無呼吸自体で即、窒息死を起こすことはありません。むしろ、無呼吸がつづくことで体に負荷がかかり生活習慣病(高血圧や心疾患など)になることや、昼間の眠気により、労働災害や交通事故を起こしたりすることが問題となっています。

睡眠時無呼吸症候群の方は、健康な方と比較して高血圧を発症する可能性は2倍、狭心症・心筋梗塞は3倍、脳血管障害は4倍、糖尿病は1.5倍という報告があります。その他にも高脂血症・高尿酸血症の合併も多いことが判明しています。米国のデータでは、睡眠1時間あたり20回以上無呼吸が記録された患者さんは無治療のまま放置すると、9年後には10人のうち4人は心臓病・脳血管障害・交通事故などで亡くなっていたという衝撃的な報告もあります。
 

睡眠時無呼吸症候群はしっかり治療すると無呼吸がなくなり、生活習慣病や眠気などの症状もきちんとコントロールできます。この疾患はなにも特殊な疾患ではありません。有病率は人口の4%と言われており、日本には200万人いると言われています。しかし、なかなか気がつきにくい、いびきをかく程度で受診するなんて恥ずかしいと言う理由などで、まだまだ治療を受けている方が少ないのが現状です。

睡眠時無呼吸症候群の治療について

睡眠時無呼吸症候群(SAS)が軽症の場合は、減量や生活習慣だけで症状が改善することもあります。しかしある程度症状が進んでしまった患者さんは、ひどい眠気のために気力が低下し、減量や生活習慣改善にもなかなか前向きに取り組むことができません。
 

寝る前のアルコールは筋肉をより緩める働きがあるため、避けましょう。少なくとも睡眠前4時間を目安にして下さい。他に睡眠薬や精神安定剤も同様ですので、主治医に相談ください。
たばこも気道粘膜に刺激を与え粘膜が腫れていびきが出やすく、無呼吸を悪化させる事があります。

 

肥満している方は食事療法や運動を行い、減量に励みましょう。ただ重症の無呼吸症候群の方の場合、必ず睡眠時無呼吸症候群の治療を先にしないと、減量は困難であるばかりか大変なリスクを伴いますので主治医の先生とよく相談してください。減量の効果が出る目安は体重の5~10%です。あせらず、ゆっくり減量に取り組みましょう。

仰向きで寝ると重力のせいで、睡眠中に舌がノドの奥に落ちやすくなります。舌が上気道をふさいでしまうのを防ぐために一番簡単にできる対策は横向きに寝ることです。また、自分の頭に合った高さの枕を使って気道を確保することも大切です。ただ全ての方に有効であるわけではなく(軽症の方でも効果がないことがあります)、横向きに寝ることが効果があるかは検査の時に判定されますので、主治医に確認しましょう。
マウスピースによる治療は、身体に負担をかけない新しい治療方法として、いびきと無呼吸症候群に用いられています。治療用に開発された特殊な形状のマウスピースで、歯科装具(医療用具)です。装着すると気道が開き空気が良く通るので、いびきや無呼吸が止まります。口にはめるだけで、極めて高い効果を発揮し有効率は90%です。
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